またご質問を頂きました。ありがとうございます!
※ご質問は当ブログとは関係のない個人的な繋がりで頂きました。もしこのブログの読者の方でご質問がありましたらご遠慮なくコメント欄にどうぞ。今年は読者のみなさんはお客様だと思って何かのお役に立ちたいと思っています(いまさら新年の抱負w)
今回のご質問は、J-POPの英語、ということで、安室奈美恵さんの大ヒット曲「TRY ME」(1994年)の副題、「私を信じて」は「私を信じろ」ではないのか、というご質問です。
言語学者ではないので厳密な定義はわかりませんが、誤解を恐れずに言うと、英語には丁寧語や謙譲語はありません。
もちろん目上の人に言うような丁寧な言い方はあります。
何かを頼むときに使うCan you~のフレーズもCould you~の方がより丁寧だとか、please をつけると更に良いとか。
更にはWould you mind ~のように「~して頂けますか」を「~をお願いしちゃったら嫌ですか…?」と文章そのものを変えちゃうとか。
それでも基本的には、敬語も謙譲語も気にしなくて良いと思います。
つまり、
- 私を試して
- 私を試せ
- 私を試しなさい
- 私を試して下さい
のいずれも、try me でオッケーということです。
これは命令形ですが、必ずしも失礼ということでもありません。というのも、店頭で試せるハンドクリームなどのサンプル品も、日本なら「ご自由にお試し下さい」という丁寧語で表記されていますが、英語なら「try me」です。
周りのカナダ人を見ていると、友達同士の親しい仲で大して頼みづらいことでもないのに Could you ~と言ったり(テーブルの塩コショウを取ってもらう時とか)、部下が上司に「Do that」(「それ、お願いします」みたいな文脈)と命令形を言っていたりするし、上下関係も日本のように年齢・入社順は関係ないということもあり、丁寧語や謙譲語などの形態はあまり気にしなくても良いようです。
試供品の 「Try me」 以外にも、広告や店内表示(POP)もすべて命令形です。
Buy now 今すぐお求め下さい
Order now 今すぐご注文を
Call now 今すぐお電話を
その他、挨拶もそうですよね。
Have a nice weekend! 良い週末を!
Enjoy your meal! 召し上がれ!
男言葉、女言葉(例:〇〇だわ、〇〇かしら?、〇〇だぜ、〇〇だろ?)の違いや、「です・ます口調」と「だ・である口調の違い」は英語では存在しないので、日本語にするときは文脈や口調、発言者のキャラなどで決まるようですね。
安室ちゃんは、というかあの楽曲「Try Me」の中の主人公は、「信じろ」でも「信じなさい」でもなく、「信じて」が似合うと訳詞をつけた作詞家さんは思ったのでしょう。
以上、個人の感想でしたw
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