February 28, 2020

留学を迷っているあなたへ

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もし英語力で留学を迷っているなら


留学をした方が良いか、それともその数年間日本で職歴を積んだ方が良いのか、難しいですよね。

留学をすれば、英語は今よりマシになるでしょうし、履修した授業で学んだことを活かして帰国後に新しい職に就けるかもしれません。

でも帰国時には今より年を取っていて、就職は難しくなってしまうかもしれない…。海外で働ける確証も無い…。

人生設計として留学を決断するのは、とても難しいです。難しすぎてこのブログでは書けません…(書けないんかいっ)。

でも、もし留学や海外就職の理由が英語力に対する不安から来るものであったら、それは意外と大丈夫です。英語力に自信が付くまで待つよりも、まずは学校なり職場なりに入ってしまうことが良いかもしれません。

今回はそのことについて説明したいと思います。


入学は見切り発車ぐらいの方が良い


僕が留学をしたのは30歳を過ぎていて、留学するかしないかは焦らずに考えていました。新卒ならブランクのあるなしで変わるかもしれませんが、32歳で留学するのも33歳で留学するのもあまり変わりがないと思ったからです。

当時は仕事もしていたので毎日忙しかったし、迷っている間も留学資金を貯められたので、なんとなくTOEFLを受験し続けて「スコアが必要な点数に届いたら改めて考える」と思っていました。

結局TOEFLのスコアも必要な点数を取れて志望大学から入学許可も届いたのですが、それでも英語で商業科の授業を受けるのが不安だったので授業開始前の2ヶ月間、付属のESLで受講することにしたのです。約30万円も払って。

その大学付属のESLはTOEFL免除のためのコースで(但しTOELFのスコアも取れないような子には簡単には卒業出来ない)、大学から入学許可をもらうためのコースでした。

つまり既に入学許可をもらった人は準備コースでお金も時間も無駄にしないのです。

とはいえ大学準備コースなだけあってノートの取り方やパワーポイントを使ったプレゼンの練習、図書館でのリサーチの方法、エッセイの書き方など、英語以外のことでいろいろ知ることが出来て良かったとは思っています。

そして実際に新学期が始まる前に大学内の教室や施設を使えたのも良いオリエンテーションになったと思います。

でも、繰り返しますが、2ヶ月という時間と30万円という大金を使ってまですることでは無かったかなと思います。

クラスメイトだった他国からの留学生は、やっぱり19歳で進学するのと20歳で進学するのでは大違い(一刻も早く大学生になりたい)と、とりあえず英語的にはギリギリでもいいから入学したい、入学後になんとか追いつくようにするからとりあえず入学したい、という子ばかりでした。

これは実際ESLを終えて学部に進学してからもそうで、同じクラスの留学生の英語力は必ず満を持して入学したわけではなく、入学後に必死で宿題やテストをこなしていくうちに上達していったと思われます。

入学さえしてしまえば、授業の後に教授がオフィスで質問の受付時間を用意してくれたり(僕は毎日のように通ってさんざん質問しました、無料だったので)、校内に学生が無料で利用できる論文の添削ルームがあったり(学生バイトが常駐)、グループワークでクラスメイトが助けてくれたり、毎日授業や宿題をこなしていくうちになんとかなるものです。



業務の英語は専門用語・英語力は関係ない


カナダで事務職として働きだして十数年になりますが、英語はボロボロです。電話対応はグダグダ、メールはノロノロ。

言い換えれば、英語が出来なくてもなんとかなってます。

日本で働いたことがある人ならわかってもらえると思いますが、仕事って略語とか業界用語とか一般の人には分からない言葉だらけですよね。

  • 例えば日本のアパレルの場合、
  • らりるれろの発音が苦手で「売場レイアウト」という言葉が言いづらいとしてもVMDと言えば良いし、
  • お店の正面に飾るメインのショーウィンドウのことはVPと言うし、
  • メインではないけれど店内にポツンポツンとあるトルソー(マネキン)のことをPPと言ったりします。

むしろ、ショーウィンドウなどと言ったら「VPね。専門用語で言いましょう。」と言い直されてしまうほど。

「VMPなんだけど、VPがタータンだからPPは無地で。」
のような感じで、難しい日本語の文法は必要ありません。

英語の略語もそうですが、事務の場合、システムの入力画面の名前がプロセスの名前として通じてしまうことがあるので、例えば

「It's not in ホニャララ」

で、「このお客さんうちのサービス使ってないです」という意味になるのです!
(ホニャララには他社では通用しないような略語が入ったりします)

もう「使えるビジネス英語フレーズ集」のような本に乗っているフレーズで乗り切っている感じです。

まとめ


外国語はどんなに勉強しても完璧になったと感じることはないと思います。自分も20年前に初めて海外でアルバイトしてた頃に比べたらかなり上達したとは思いますが、まだまだ聞き返されるし言いたいことを完璧には言えてないことがほとんどです。他の海外在住者のブログを覗いても、「何年住んでも結局はノンネイティブ(だから英語は完璧にはならない)」という話を見ます。

だからずっと英語を勉強していても、英語力に問題を感じなくなる日は一生来ないと思います。

留学にしても就職にしても、英語云々の前にいずれにしてもたくさん調べたり人に聞いたり間違ったりしなければならないので(留学なら宿題や課題、テスト勉強、就職や転職なら新しい業務を覚える、など)、自然と英語を覚えることになります。

まったく英語が出来ないのに出来ると言ってクビになってしまうのは問題ですが、入学許可を貰えたり(留学)、採用試験に受かったりしたのなら(就職)、条件は満たしているということですから、入学・入社後に頑張れば周りのみんなについて行けます。

もし英語力だけが留学・海外就職への挑戦のネックになっているなら、見切り発車は大いにアリだと思います。

ただ、「留学は絶対すべき!した後悔より、しかなった後悔のほうが大きい!」と言いたいところですが、健康保険、年金、家賃や住むところ、老後の計画、親の高齢化、などの現実問題もありますから、英語以外の点は簡単にスルー出来ませんよね。

結局留学を迷っているあなたをさらに迷わせてしまうオチになってしまいました…。

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