June 7, 2020

ソーシャル・ディスタンスは和製英語?

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急激な社会の変化でソーシャル・ディスタンスという言葉は日本でももう定着しつつありますが、実は英語のニュース記事などでは「social distance」 という言い方はしていません。

試しに social distance で検索してみると、予測変換で出て来るのは social distancing。
ingがついて「距離」ではなく「距離を取ること」という対策を指しているのです。
ニュース記事内を検索しても、 social distanceという使われ方はしていないと思います。


文法的に言えば distance には「距離」という名詞と「離れる」という動詞があり、動詞の方を動名詞として使って「距離を取る」という行為を指す言葉にしているということになります。

でも当ブログは「“なんちゃって”英会話」なので、誤解を恐れずざっくり個人の見解をお話させて頂くと、「距離そのものより、離れるという行為を強調している」ということです。

もし誰かが近づいて来て、あなたが
「Social distance!」
と言ったら、イメージ的には、あなたは距離にこだわっていて
「それ190センチ!あと10センチ下がって!」
と言っているような印象になると思います。

それがもし
「Social distancing!」
だったら、
「社交は離れて!」
のような、「とにかく下がって」的なニュアンスが伝わると思います。

上手い日本語訳があったらもっと伝わるのに、と思いますが、翻訳は難しいですね。
 
ソーシャル・ディスタンスという言葉が目に入るたびに、こうやって和製英語って作られるのね、という気持ちになります。





 



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