June 28, 2020

プロトコルというパワーワード


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■覚えられない単語「プロトコル」


プロトコル(protocol)という単語に苦手意識がありました。
最初に出会ったのは、初めてインターネットに繋いだ二十数年前。

当時は今のようにパソコンが勝手にWiFiを感知して勝手にネットに繋がってくれるわけではなく、自分で色々設定しなければならなかったのですが、今まで聞いたことのないカタカナ用語ばかりで参りました。

パソコンの知識もなかったし、プロトコルなんて聞いたこともなかったので、用語を聞いてもピンと来ず、説明を聞いても意味と用語が繋がらず、苦手意識だけが残りました。

その後本格的に英語の勉強を始めたのですが、protocol という単語に出会った時も、辞書の例文を読んでも意味がサッパリ頭に入ってきませんでした。


■勝手に口から「プロトコル」


そんな苦手だった「プロトコル」と言う言葉ですが、口から出てきたことがあります。

とある派遣社員の方が、顧客からの急ぎの依頼を僕に直接言ってきたことがありました。ですが、うちの職場では基本的には急ぎの依頼は受けず、どうしてもという場合はマネージャーが判断をするので、顧客から急ぎの依頼を受けた場合はマネージャーまで直接相談するという決まりなので、その旨教えてあげました。

それでもその人は引き下がらず僕に仕事を押し付けようとしていたので、再度それはマネージャー案件だよと告げたところ、「Why?」と聞いてきました。すると気付いたら僕は「It's a protocol」と言っていました。「そういう決まりだから」と言うつもりで「プロトコル」という言葉が勝手に出てきました。

多分普段日本語を使わず英語だけで仕事をしてきた中で、同僚たちが「プロトコル」を使って会話をしているのが耳に入っていて、無意識に頭の片隅に残っていたのかもしれません。

■別の機会の「プロトコル」


先日、まったく別の機会で上司から「プロトコル」という言葉を聞く機会がありました。

最初は朝のミーティングでは何でも相談があったらみんなで共有しよう、1人1人が発言する時間(わかりやすく言うとテレビ業界でいう尺)を気にして黙るより不安なことはどんどん発言しよう、という空気があったのですが、それを見直そうという話になった時のことです。

なんでも相談を共有してしまうと公開処刑のようになりかねず(参考:海外で働く際は「金持ち喧嘩せず」の精神で )、また尺を気にしなくなると内容によっては関係のないスタッフが無駄に拘束されるようになってしまう、という話を切り出す時に、上司は「プロトコルなんだけど…」と言って話を始めたのです。

つまり上司は「決まり」を作りたいと言っているわけで、この場合の「プロトコル」は上記の例と同じ文脈で使われているのです。

■プロトコルとは「協定のような手順」


辞書で protocol を調べてみると、いくつか意味があり、「協定」「手順」「儀礼」などなど、そのすべてがバラバラでいまいちピンときませんでした。

それがなかなか覚えられなかった理由でもあるのですが、今ならイメージがなんとなくまとまってきました。

それは「協定のような手順」、つまり「きまりごと」です。

インターネットプロトコルというのは接続の時に出てきますが、TPC/IPなんちゃらというのは互換性のあるやり方でないと世界中のパソコン同士が繋がりません。

京都議定書もThe Kyoto Protocol というらしいので(Wikipedia)、やっぱりプロトコルは“きまりごと”的なニュアンスの意味だと捉えて良いと思います。







ここまで書いていてなぜ「プロトコル」がなかなか覚えられず難しい単語だったかというと、もう1つのインターネット用語「プロパティ」と混同してしまっていたからだと思います。左クリックと右クリックの違いもわからなかったのに自力でインターネットを電話回線を使って設定していたものですから…(っていうかみんなも悪戦苦闘してやっと繋がってたのかな?)。Windows98の話。


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