◆ 留学生あるある
これは留学生あるあるというか、海外滞在あるあるだと思うんですけど、よく店の人から差別された、なんて話をブログやSNSで読むことがあります。
例えばレジの店員が、自分の前に並んでいた人にはニコニコしていたのに、自分の番になったら急にムスっとして挨拶もなかったとか、あからさまに嫌な顔をしたとか。
実は僕も渡航後しばらくはそう感じていて、いや、感じていただけではなく、対応してもらえなかったなどの実害もありました。
その後、滞在歴が長くなるにつれて、いくつかの作戦を編み出したのでここでご紹介しようと思います。
◆ 実は差別されてない
作戦をご紹介する前に、まず、大前提として、なんでもかんでも差別されていると言っていないか一度考えてみてください。
と言うのも、僕は職場で、差別されていると上司に相談した時に、自然と誰に(どのグループの人々に)差別されているかを言う流れになり、人種の話をしたとして警告をうける羽目になってしまいました(幸い実質的な処分はありませんでしたが)。
他の人にはニコニコするのに僕にはムスっとしている人達は、態度こそ悪いものの、僕の肌の色の話や人種の話は一切していないのです。つまり人種差別とは言えず、単に機嫌が悪かった、と言われてもこちらは反論できません。相手の挑発に乗ってはいけないのです。
対応してくれなくても、僕がアジア人の血を引いているから差別されたという明確な証拠(発言を録音したものとか)がないと、訴えたこちらが差別したという流れにされてしまうので(特に自分以外の移民が絡むと厄介)、「感じ悪い店員」は単に感じ悪いだけで、それ以上でもそれ以下でもありません。
と言うわけで、以下、店員に対して「感じ悪ぅい、ムカつくんですけどぉ」と思った時の対処法書き出してみます。
◆ ご苦労様、と思う
その店員さんは感じ悪くてムカつくかもしれませんが、ちょっと待って下さい。レジの時給なんてそれほど高くないでしょうし、レストランのようにチップもありません。
僕もレジを含む元接客業経験者なので、それを思えばどんな接客をされようが「大変だよねー、つらいよねー、笑顔なんていいよ、疲れるから」という気持ちにしかなりません。
そして僕が留学していた頃と違って今ならではの考えですが、このご時世、多くの職種で在宅勤務を導入しているのに、レジなど店頭での仕事は感染のリスクも高い最前線の仕事です。感じ悪くたってなんだって、まず出勤してレジに立っているだけで「ご苦労様です」の気持ちしかないです。
ご苦労様です、大変だよね、と思うと、ムカつく気持ちはフッと消えていきます。
◆ アイドル作戦
これはまず日本の「お客様は神様です」という考えを捨てなければいけないのですが、客側である自分がアイドルだと思うようにするのです。そして店員が自分のファン。あたおか(頭がおかしい)と思わず、続きを読んで下さい。
レジは握手会会場。お金を渡す時はサイン色紙を渡す時(カナダはカルトンは使わない)。膝をちょこんと曲げて「ありがとうございまーす♥」のノリで。
基本的に、こちらが感じ良くしていれば(日本的な礼儀正しさではなく、おおげさな身振り手振りで明るく朗らかな感じ)、相手も普通に対応してくれるものです。
それでも言葉などの証拠は残さず態度で差別をしてくる感じの悪い店員はいますが、それも握手会と一緒。わざわざ握手券を買って推しに小言を言ってくるファンもいるそうじゃないですか。感情的に受け取らず、そういう人なんだ(あるいは接客ロボットなんだ)と右から左へ受け流せばイライラもしなくなります。
◆ 引き寄せの法則~ポジティブしか勝たん
巷で言われているように、ポジティブ(前向き)な事を言っているとポジティブなことが起き、ポジティブな人の周りにはポジティブな人が集まるというのは本当らしいのです。
“引き寄せの法則”というと、宗教のようだとかスピリチュアルのようだと敬遠されてしまうのですが、心理学的にも引き寄せの法則に似たような事は心がけ次第で起きるようです(ナントカ効果とかナントカ理論とか)。
そんなことない、と否定されそうですが、「こいつらワシのこと差別するんじゃろ」と思って入店するのと、あこがれの地に降り立って念願の海外の店に入れてキャッキャウフフしながら入店するのでは、その後の経験も違ってきます。
もちろんこちらが明るくふるまったって我々のような外国人(彼らから見て)の対応をウザい、面倒くさいと思う人もいるでしょう。でもそれはしょうがない。スルーするしかありません。
◆ 本当に“差別”されてたら英語を頑張れ
明らかな差別用語を言われたりしたのなら別ですが(帰宅するなど安全な場所に避難してから本社にメールなどで報告するのが良いと思います…)、店員の態度が気に入らない程度の“差別”だったら、厳しいようですがもっと英語を頑張りましょう…。
見た目でアジアからの外国人観光客と思われて面倒くさそうな態度をされることがあっても、話してみたら全然そうでもなかった、ということも何度もあります。
地元のネイティブなら客の方から店員に世間話を始めたり、なんなら客側が店員の機嫌を取るようなこともあります。
とあるドーナツ屋で態度の悪かったアルバイトと思われる若者に、同行していた友人(カナダ人)は「何時間働いてるの?あと1時間?じゃあもうちょっとじゃん。スマイル!」と店員を笑顔にさせていました(すげぇ)。
そういえば過去に似たような記事を書いていますが、若干考えが変わりました。
スルースキルがついたのかもしれません。
Photo by pixabay.com
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