昔、英会話関連の掲示板などで、英会話スクールに行くべきか否か、という議論がよく行われていました。
英会話スクール否定派の人は、英会話スクールに行かなくても独学でスクールに行っている人と同レベルの英会話力は身に付く、英会話スクールに通っている人は金を無駄にしている、と、英会話スクール賛成派の人をけちょんけちょんにけなします。
(「けちょんけちょん」って人生で初めて書きました)
これは留学でも同じで、「留学経験なしでTOEIC〇〇点」が売りの人は、語学留学は無駄、とバッサリ斬りがちです。独学で留学と同程度の結果を出せるなら、留学費用は無駄、と。
留学組は留学組で似たようなことがあって、留学エージェントを使う人は世間知らずでお金をドブに捨てているも同然、という批評をする人がいます。
僕はどちらかというと独学、国内、自力で節約、に大賛成だったのですが、カナダの英語学校でクラークとして5年半働ていていたときに考えが変わりました。
その英語学校は州立の機関だったので、売り上げのノルマなどもなく、他に安いことがあればそれをおススメしていました。
たとえば、空港出迎えサービス。
うちのスタッフに向かわせる有料サービスがあったんですが、ぶっちゃけ民間のタクシーを使った方が安い。そして(ど田舎なので)、違法タクシーもなく安全(地元のタクシー組合の縄張りで勝手に商売できないのかも)。
そこで
「実はタクシーの方が安くておススメなんですが」
と言ったら、自分より一回り以上若い学生に
「
お金のことは大丈夫です」
と言われてしまいました(赤面)。
そうだよね…若いうちに留学するような子は裕福なうちの子だよね…。
中国から来る子は一人っ子で裕福、中東からくる子は国費の奨学金で裕福。
必死で節約しながら留学してた自分の金銭感覚でしゃべってしまってました。
英会話スクールや留学はお金の無駄遣いと力説している人は、単にその人の金銭感覚で話しているだけなのです。
何にお金を払うかは人それぞれ。誰かの価値観を押し付けるわけにはいきません。
英会話スクール vs 独学、の他にも、こんなものもあります。
自分で丸刈り vs 床屋で丸刈り
貧乏留学生(男子)の間では、散髪代も節約の対象になり得ます。
そして自分で散髪するなら坊主一択。
バリカンを買っても、1年もすれば元がとれます。
というようなことを同世代で長期留学している人たちとブログを通じて話したことがあります。
確かに坊主なら、自分でやっても慣れればそれなりに出来ちゃいます。
坊主ならプロとの出来の差も許容範囲。
年間で何万円も浮きます。
...と思いましたが、僕には向いてませんでした。
お金を払ってでも、人にカットしてもらいたいと思いました。
例え仕上がりが自分でやったのと変わらないとしても。
人生、結果だけじゃない。
人に散髪してもらって、ウトウトすること、やめられない Oh yeah!
床に散らばった髪を気にしなくて良い。
髪を切ったあとのバリカンの手入れも気にしない。
床屋に行く日を決めたり、床屋まで歩いたりするのも楽しい。
散髪のあとに足取りが軽くなるのもいい。
年間何万も浮くのに、って?
お金のことは大丈夫です。
何にお金をかけるかは人によって違うでしょ!
独学でもスクールでも同等のレベルまで上達できるかもしれないけど、
スクールまで通う感じとか、
自宅と違う教室の感じとか、
インストラクターとの出会いとか、
他の生徒さんとの他愛のないおしゃべりとか、
レッスン後の帰り道のテンションがあがったままの感じとか、
...目的地だけじゃなくて、道のりを楽しむことも大切。
英会話レッスンだけじゃなくてその付加価値にお金を払ってるんだもんね。
だから、英会話スクール、留学、斡旋会社、床屋さんでの丸刈り(笑)、を、一概に悪徳業者と決めつけるのは良くないと思います。
何事もイエスかノーか、白か黒か、0か100かで決められないのです。
(↑英語で良く使われる表現)
※個人の感想です。