July 4, 2020

Corn on the Cob って何それ美味しいの?




トウモロコシをまるごと1本食べるときに、いつも思い出すことがあります。

カナダ人の友人の運転で郊外にドライブに行こうという話になった時の事です。

車の中で corn on the cob を食べに行こう、と提案されたのですが、それがなんだかわかりませんでした。

コーン・オン・ザ…何?みたいな。

「cob だよ、cob! C,O,B!!」のように言われましたが、そもそも cob がなんだかわからない。

オン・ザ・なんとか…コーンが何かに乗ってる?

ポップコーンのような容器に入っている何かを連想しましたが、それなら in ですよね。

ドライブの道中の話で車はもう走り出しているし、それが何でもコーンの何かを食べることに僕は異論はなかったので、とりあえず目的地に向かうことしました。


* * * * *


着いた場所はトウモロコシ畑でした。

コーン・メイズ(とうもろこし畑の中に作られた迷路)の受付の横に、トウモロコシを売る屋台(クリィミーマミの移動クレープ屋のような、フード・トラックと呼ばれる自動車)がありました。

そしてわかりました。

corn on the cob とは、まるごと1本のトウモロコシだ、と。
(辞書には「皮のついたままの穂付きトウモロコシ」などどあります)

要は単なる茹でトウモロコシなんですが、トウモロコシ畑を目の前に、たっぷりの溶かしバターと塩コショウをかけて食べるのは格別でした。素材の味を活かす、ってやつですかね。

日本語だと、「トウモロコシ食べに行く?」で済むのに、英語だと corn on the cob とフルネームで言わないとまるごと1本食べるイメージにならないのかもしれませんね…って個人の意見ですが。

日本語では「コーン」はラーメンに乗っていたりする粒のことで、「トウモロコシ」といえばまるごと1本ガシガシ食べる茹でトウモロコシや焼きトウモロコシみたいな連想が個人的にはしやすくなってると思います。

もし英語で会話をしてる中で、「つぶつぶのじゃなくて、まるごと1本のトウモロコシ」と言いたくなったら corn on the cob を思い出してください。



※個人的には「とうもろこし」とひらがなを使う派なんですが(外来語じゃないよね?)、今回の記事中では読み易さを考えて「トウモロコシ」とカタカナ表記にしてみました。




July 3, 2020

言い換えの魔力


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最近まったく映画やドラマを見ていなかったので、この自粛期間にネットフリックスで何か見てみようと思い、日本のアニメを見始めました。

普通の洋画だと、職場で受けた人種差別発言の公開処刑がフラッシュバックしてしまって辛くて見れないのでアニメで現実逃避です。

元々アニメ好きな子供でしたが、大人になると、いえ、おじさんになると飽きてしまって話についていけません。が、音声を英語にしていくつか見るようにしています。面白い作品に出会えるかもしれないと期待しながら。

そこでおすすめに出てきた「中二病でも恋がしたい!」という作品を見て感銘を受けました(はいそこドン引きしない)。

登場人物にいわゆる“中二病”の子たちがいて、不思議なパワーを持っていると思い込み、日常生活でも魔界の言葉に言い換えるのです。

英語で観ているのと、おじさんなのでセリフもうろ覚えで作品の中の言葉を文字通り引用しているわけではありませんが、例えば;

  • 電車が止まると手をかざす(自動ドア=魔法で開けた)
  • テストの点数が悪い→まだ人間界に慣れていない
  • 男の子と付き合う→彼を闇の力と戦う契約者として選ぶ
  • 神社で神様にお願いする→神に指令を出す
  • 何もない→インビジブルなんちゃらが潜んでいる

言葉の言い換えで中二病真っ最中の子と中二病を卒業した子の見える世界が全く違う所もアニメでしっかり描かれていて、これってメンタル的な事にも言えるなと思いました。
 
「中二病でも恋がしたい!」の英語版Wikipediaはこちら:



コップに水が半分、という同じ現実でも、ある人には「まだ半分残ってる」と見えて、またある人には「もう半分しか残ってない」と見える、アレです。

このブログ記事の冒頭で書いた、人種差別発言の公開処刑ですが、まず自分が差別されてると受け取っているだけかもしれないし(そう感じること自体、助けが必要な証拠なんだけれど、まぁそれは置いといて)、外国の会社で会議室に呼ばれて人事のツートップと面談なんて、映画の中のような出来事を経験して誇らしいとも思えることだし、同じ出来事でも見方が変れば“真実”さえも変わるってことですよね。



ポリティカル・コレクトネスもこれと同じような発想なもかも。言い方を変えると見える世界が変わるということ。

定年退職した前の上司は、良く僕の英語を直してくれました。英語講師的な直し方ではなく、同じ事でも当たり障りのない言い方や感謝が伝わる言い方にする直し方です。

たとえば…なんでしょう、覚えてないw
あとで機会があったら思い出してビジネス英会話としてまとめてみようと思います。




そこにある物事が、各自脳内で変換されて別の世界に見える、って面白いですね。

何が言いたいかというと、これからはキャラ設定をして、嫌な事があったら言葉を言い換えて対処したいと思います。


July 2, 2020

英語も複利で増えていく

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ありきたりで、手垢にまみれた、使い古された事を書きます。
でもこれは本当の話です。
あなたもこの未来の話がいつか分かる日が来ます…ふふふ。


■英語は時間がかかる


英語をマスターすることは呪文を覚えるようなものです。いろんな単語やフレーズを覚えていく修行ですからね。

それゆえ攻略本さえあれば一夜で英語が話せるようになるのではないかと思ってしまうことがあるかもしれません。

「英語はこれだけでOK」「聞き流すだけで~」「多読をすればいつのまに~」という広告がとても信憑性があるように聞こえるのはそのせいでしょう。一部当てはまることがありますので。

でも、英語を話せるようになるという最終目的のためには、ふさわしい呪文を選んだり、呪文と呪文の隙間を埋めて繋げたり出来なければいけません。

パソコンだって、ソフトウェアに単語やフレーズを入力するだけでは話をするようにはならないので、人工知能的として会話をするには単語を選んだり繋げたりする機能が必要じゃないですか。

そのためには時間が必要となります。コンピューターも学習機能で所有者が良く使うコマンドを覚えていくじゃないですか。漢字の予測変換とか。


■時間を味方に付ける方法


英語の習得には時間がかかる、と聞くと、その時点で自分には無理だ、と思ってしまう人が多いかもしれません。

たしかに初心者の場合、たった1年ではたとえ外国で英語漬けになっても上達には限度はあるでしょう(すっっっごく上達するとは思います)。

でも、時間と言うのは何もしなくても、過ぎていきます。あっという間に年を取ります。年を取るとわかるのですが、20代の頃は自分が40代になるなんて想像もつきませんでした。でも、なるのです…。病気や事故で命を落とさない限り、誰もが40代になるのです…。時間が過ぎていくことは難しくありません。勝手に過ぎていきます…。

気付いたら、40代も後半になりました。職場でも勤続10年。職場では、何も努力をしていなのに気付いたら同僚からのほとんどの質問に答えられるようになっていました。英語もとりあえず問題なく通訳なしで仕事をしています。毎日使う、それ以外は何もせずに。

毎日取り組んでいけば、時間は勝手に過ぎて行ってくれます。つまり時間を味方に付ける方法は「毎日やる」です。

今30代でも、毎日英語に触れていれば50代になる頃には洋画を字幕なしで理解するぐらいにはなると思います。


■英語も複利で増えていく


この「毎日やってりゃ10年、20年後には今の想像以上に話せるようになってる」というロジックはわかりづらいと思うので、お金に例えてみます。

毎月の積立をタンス貯金で行えば、1年後、2年後の金額は簡単に計算が出来て、10年後、20年後の金額を計算してがっかりするかもしれません。

でも…これが複利で利子がついたら。投資信託だったら。個人年金だったら。普通の計算機では簡単に出ない額の意外さに驚くでしょう(つまりローンを組んでも合計支払い額に驚くんですけど…)。

英語にもそんなところがあって、単語を毎日1つ覚えても1年で365個とは限らないのです。毎日続けることで、似た言葉なら予想が付いたり、関連する言葉の場合まとめて2つ3つ覚えられたり、その単語のお陰で文章も簡単に覚えられたり、単純計算で出た以上の量の英語が身に付いたりします。もしそれが10年続いたら…。

利子の計算と同じで、時間を味方につけるとすごいことになります。


■まとめ:気付けば上達しているはず


魔法使いが成長していくように、人工知能が学習していくように、同じ場所に長く勤めているとなんでも答えられるように、長期で投資をすると思っていたより多く金額になるように、毎日やることは大したことはなくても10年ぐらい続けてみると思った以上の成果になるものです。

そして何もしなくても気付いたら年は取っていくもので、今英語に不自由を感じていても、1日に30分しか受講できなくても(ラジオ講座でもオンライン講座でも)、5年、10年と経てば意外なほど上達していると思います。




June 29, 2020

出来そうにない仕事の依頼を受ける時の英語

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■約束を守らないカナダの受付?

「カナダでは」と主語を大きくして話すと語弊があるのであくまでも個人の感想なのですが、カナダに住んだ経験のある方ならきっと、書類や修理を依頼した時に受付カウンターで言われた日に取りに行ったのに仕上がってなかった、というようなことがあると思います。

この「納期を守らないカナダ人」というのはカナダ在住の日本人のブログを読み漁っているとたくさん出てきます。そんなカナダ人の国民性を日本人のブロガーさん達は「いい加減」「自由だ」「なんでもアリ」「おおらか」「細かいことは気にしない」などと言ったりします。

でも…。確かにそうかもしれないけど、うちの職場ではサービス残業している上司もいるし、謝れば見逃してくれそうな締め切りもしっかり守ろうとしている同僚もいるし、「カナダ人は」というより「人による」というのが本当の所じゃないのかなぁとも思います。


だけど自分が客の立場になるとやっぱり遭遇する「その予定でしたが出来ませんでした」と言われる状況。

自分が受付側になってカナダで十数年働いて、客側から急ぎの依頼を受けているうちに、わかりました。なぜ約束の日に仕上がっていないのか、が。




■自分が受付の側になるとこんな感じ

カナダで働き出してから職種は変われど「依頼を受けて期日までに書類を作成」みたいな仕事をしています。そして大抵の人が「処理は5営業日かかります」のような但し書きを無視して急ぎだと主張します。

「お客さん」と書きましたが、実際には社内の書類を処理している部署なので金銭授受は伴わず、急ぎで依頼されても特別料金などありません。急ぎの場合は◯◯ドル上乗せします!みたいなことが言えれば良いのですがそんなことも言えず、基本的にギリギリの依頼ばかり。

実際には書類の作成なので何日もかかるものではありません。が、複数人のサインが必要だったりすると、各担当者の出勤状況や会議などのスケジュールに左右されるので、「正午までに受け取れば3時には仕上がります」のような約束は出来ないのです。

日本人の国民性かどうかはわかりませんが、僕はいい加減な約束はしたくないし、後からのトラブルを避けるためにそもそも出来ないものは出来ないというのですが、これがひと悶着起きる原因になります。

でも同僚を観察していて気付いたんです。前の部署でも今の部署でも、カナダ人の同僚はお客さんと揉め事を起こさず、とりあえず引き受ける、と。


■英語で言うとこんな感じ

実際に英語で言うとこんな感じです。

受付時:
  • It should be ready by then.
  • I'll try my best.
  • We'll do it as soon as we can.
  • We'll do it as soon as possible.

そして当日:
  • I didn't have a chance to do it.

観察しているうちに、どうせ客が色々言ってくるなら、先に色々言われるよりも後から言われた方が良いという気がしてきました。

「もしかしたら間に合わないかもしれない」という「もしも」の前提で先方に悪いお知らせ(「出来ませんでした」)をするよりも、とりあえず良いニュース(「すぐやります!」)を与えておいて、間に合わなかった場合に初めて悪いニュースを伝えた方がメンタルをやられなくて良さそうです。

もしかしたら間に合うかもしれません。たまたま受付のボリュームが少なかったとか、他に急ぎの件がなくて優遇してあげられたとか。その場合、結局起らなかったことに無駄に精神的に消耗したことになりますからね。

そもそも急ぎの依頼の理由が「この人は来週飛行機で国に帰るので今日必要」とか、「この書類がないとこの人は今月収入ゼロ」とかいう、こちらに先方を説得できる余地を残さないものなので、こちらとしても「出来てないものは出来てません」という「しょうがない」としか言えない状況にすると言うのもお互い様という感じで良いのではと思うようになりました。


■まとめ:無駄なストレスで消耗しない

本当は、1人に許可してしまうと全員に許可しなくてはならなくなるし、受ける前位にきちんと説明して時には「お受けできません」という悪いニュースを伝えなければいけないのも覚悟すべきなんでしょうけど、警察でもあるまいし、自分が依頼を断るような権限があるわけでもないし、「とりあえず頑張ります」とでも言っておこう、そしてダメなら上司に相談、という考えに変わりました。

他人の考えは変えられないし、完璧主義(客全員に従ってもらうという考え)は自分を苦しめるだけ。

そう言えば、上司を含め、誰一人として依頼時に断ってる人がいないということにこれを書いていて気付きました…。そりゃぁカリカリして職場で叫んじゃうわけだ。

もしカナダで◯日に出来ると言われた書類が出来ていなかったとしたら、
  • 悪いニュースを先に受け取らずに後から受け取っただけ
    • お飲み物は食前・食後どちらがよろしいでしょうかみたいなアレ
  • 自分が働く側になったことを考えて「お互い様」と思う
    • こんなお国柄だから残業しなくて済んでる
みたいに思うようにしています。




June 28, 2020

プロトコルというパワーワード


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■覚えられない単語「プロトコル」


プロトコル(protocol)という単語に苦手意識がありました。
最初に出会ったのは、初めてインターネットに繋いだ二十数年前。

当時は今のようにパソコンが勝手にWiFiを感知して勝手にネットに繋がってくれるわけではなく、自分で色々設定しなければならなかったのですが、今まで聞いたことのないカタカナ用語ばかりで参りました。

パソコンの知識もなかったし、プロトコルなんて聞いたこともなかったので、用語を聞いてもピンと来ず、説明を聞いても意味と用語が繋がらず、苦手意識だけが残りました。

その後本格的に英語の勉強を始めたのですが、protocol という単語に出会った時も、辞書の例文を読んでも意味がサッパリ頭に入ってきませんでした。


■勝手に口から「プロトコル」


そんな苦手だった「プロトコル」と言う言葉ですが、口から出てきたことがあります。

とある派遣社員の方が、顧客からの急ぎの依頼を僕に直接言ってきたことがありました。ですが、うちの職場では基本的には急ぎの依頼は受けず、どうしてもという場合はマネージャーが判断をするので、顧客から急ぎの依頼を受けた場合はマネージャーまで直接相談するという決まりなので、その旨教えてあげました。

それでもその人は引き下がらず僕に仕事を押し付けようとしていたので、再度それはマネージャー案件だよと告げたところ、「Why?」と聞いてきました。すると気付いたら僕は「It's a protocol」と言っていました。「そういう決まりだから」と言うつもりで「プロトコル」という言葉が勝手に出てきました。

多分普段日本語を使わず英語だけで仕事をしてきた中で、同僚たちが「プロトコル」を使って会話をしているのが耳に入っていて、無意識に頭の片隅に残っていたのかもしれません。

■別の機会の「プロトコル」


先日、まったく別の機会で上司から「プロトコル」という言葉を聞く機会がありました。

最初は朝のミーティングでは何でも相談があったらみんなで共有しよう、1人1人が発言する時間(わかりやすく言うとテレビ業界でいう尺)を気にして黙るより不安なことはどんどん発言しよう、という空気があったのですが、それを見直そうという話になった時のことです。

なんでも相談を共有してしまうと公開処刑のようになりかねず(参考:海外で働く際は「金持ち喧嘩せず」の精神で )、また尺を気にしなくなると内容によっては関係のないスタッフが無駄に拘束されるようになってしまう、という話を切り出す時に、上司は「プロトコルなんだけど…」と言って話を始めたのです。

つまり上司は「決まり」を作りたいと言っているわけで、この場合の「プロトコル」は上記の例と同じ文脈で使われているのです。

■プロトコルとは「協定のような手順」


辞書で protocol を調べてみると、いくつか意味があり、「協定」「手順」「儀礼」などなど、そのすべてがバラバラでいまいちピンときませんでした。

それがなかなか覚えられなかった理由でもあるのですが、今ならイメージがなんとなくまとまってきました。

それは「協定のような手順」、つまり「きまりごと」です。

インターネットプロトコルというのは接続の時に出てきますが、TPC/IPなんちゃらというのは互換性のあるやり方でないと世界中のパソコン同士が繋がりません。

京都議定書もThe Kyoto Protocol というらしいので(Wikipedia)、やっぱりプロトコルは“きまりごと”的なニュアンスの意味だと捉えて良いと思います。







ここまで書いていてなぜ「プロトコル」がなかなか覚えられず難しい単語だったかというと、もう1つのインターネット用語「プロパティ」と混同してしまっていたからだと思います。左クリックと右クリックの違いもわからなかったのに自力でインターネットを電話回線を使って設定していたものですから…(っていうかみんなも悪戦苦闘してやっと繋がってたのかな?)。Windows98の話。


June 22, 2020

海外で働く際は「金持ち喧嘩せず」の精神で


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■英語はボロボロ、身分も低い

職場で日本人は自分だけ。大人になってから移民したので英語はボロボロ。
そして役職は、特に資格もない平社員。

とはいえ自分しか知らない業務もあり、上司が質問してきたり、何か重大なトラブルが起きそうなときは事前に指摘せざるを得ないような状況もあります。

なぜなら自分以外は在籍が短いから。つまり職歴(経験)だけで業務をこなしているのです。

日本の場合年功序列だったり1ヶ月でも先に入社した方が偉かったりする職場が多いけれど、それでも会計士でも行政書士でもない平社員があれこれ口出ししてきたら面白くないですよね。

在籍年数が長いというだけで威張ってる人はお局様と呼ばれたり(これって大河ドラマが由来だと思うんだけど今でも使われるのかな?)。



■日本人が現地人の同僚に恥を掻かせたら


もし自分以外の人も在籍年数が長く、それぞれが長年慣れ親しんだ自分の仕事をしていればこちらも自分の仕事をするのみなんですが、うちの職場では組織の変更があったり、長期の病気療養をする人がいたり、派遣会社から数人来たり、上司も他部署から来た人っだり、業務の分担があやふやになってきました。

今まではベテラン社員が申請用紙を許可してそれを僕が処理する流れだったのですが、例え業界の経験者とはいえ他社から転職してきた中途採用の人や派遣会社から来た人達は、うちの職場ならではのこと、例えばひっかけ問題のような見落としがちな申請用紙の記入ミスなどは見逃しがちで、それが僕の所に回ってくることがあるので誰かに確認を取らなければならないことが良くあるようになりました。

単純な間違いでかつ誰の担当かが明確であれば担当者に訂正をお願いするのみなんですが、1枚の申請書が僕の所に回ってくるまでには複数の担当者によるチェックがあり、誰のミスか明確でない場合、下手すると「これは私のミスではありません」とたらい回しになることもあります。

また、経験上自分の問題発見レーダーが反応するだけで、何が問題かはわからない場合もあります。こんなケースは見たことがないからきっと何かがおかしい、申請者に確認を取るべき、と思うだけで、実際にはどこがどうおかしいのかはわからないし、もしかしたら自分が間違ってるかもしれないというケースです。仮に担当者が判明していても、どこがどうおかしいのか指摘することは難しくなります。

そんな時はみんなにも知って欲しいので上司に相談というふりをしながらチーム内ミーティングで質問を共有するのですが、結果として“犯人”が炙り出されてしまいます。これは◯◯さんが気付くべきでしたね、みたいに。

その結果、ミーティングの時に問題を共有するのはやめよう、誰かの間違いを指摘して個人を攻撃するのはやめよう、とまるで僕が悪いみたいになってしまいました…。


■身分の低い日本人が現地人様の間違いを指摘するのは100年早かったらしい


というわけで、結果としてみんなの前で恥を掻かせるようなことはやめよう、とみんなの前で恥をかかされてしまいましたが、これはきっと、誰も口には出さないけれど、在籍年数が長いだけで、別に資格があるわけでもなく、役職のある立場にもいない平社員で、英語もロクに話せないこんなヤツが間違いを指摘するなんて生意気だ、というモヤモヤが背景にあるように思えます。もちろん個人の見解ですが。

ショックでした。またか、と。

複数人がチェックしているはずなのに誰もが不備をそのままにして、担当を曖昧にしたまま業務が回ってきて、その改善を訴えたら論点がずれた。

前にも上下関係のない同僚どうしの研修の難しさを指摘したら、人種差別をしたと人事に訴えられ警告文をもらってしまったので、こういうのは今回が初めてではありません。

文頭にも書きましたが、もしこの「担当者不明の問題点すら不明の問題」を指摘していたのが英語のネイティブだったら、士業の資格保持者だったら、課長や部長などの役職についている人だったら…。

要するに身分が低く、「生意気だ!」とでも言うかのようなような反応をとられてしまうのです。


■金持ち喧嘩せず



とはいえ厳密に言うと、僕は全員の前で恥をかかされたわけではなく、今回ミスをした人の前だけで指摘されただけでした。それから指摘のされ方も、気を使われてる感じがしました。つまり恥をかかされたとは言えないかもしれません。

よくカウンセリングなどでは、自分が相手に何かを言われても、それは受け取り方次第だと言われることがあります。

例えば
「◯◯さんにキツいことを言われたから◯◯さんは私の事を嫌っている」
というのは「私」の思い込みで、◯◯さんはたまたま空腹で機嫌が悪かっただけかもしれないし、出勤前に家で嫌な事があってつい口調が荒くなってしまっただけかもしれないし、少なくとも嫌われているとは限らない、というもの。

それをこの件に当てはめて、自分の見方を変えてみたところ、
「間違いだらけの書類を押し付けられ、それについて提言したら生意気って言われた(も同然)」
という“事実”が
「え?図星?ごめーん、恥かかせちゃったー☆」
という“事実”に早変わり。

要するに、常に上から目線、同じ土俵に上がらない、というのが悔しい思いをしないコツですね。

海外(いわゆる欧米、先進国)で働いていると、やっぱり日本人ということで無意識レベルで悪気なく「出る杭は打たれる」状態になりがちです、少なくとも街で日本人を見かけることのないような田舎では。

(もちろん専門分野のある資格保持者や上司としてお勤めの方は別でしょう)

なので、常に「金持ち喧嘩せず」の精神で、失礼なことをされた相手と同じレベルにならない、というのが最近の気付きです。

お金持ちになって細かいことを気にしなくなるのは今の所難しいので
「ハイテクの国日本から来たんだぜ?一緒にすんな」
「はは~ん、1か国語しか話せない人ってこうなのね」
「いくら英語のネイティブでも、やっぱ田舎の人って…プークスクス」
のように根拠のないことを心に思い浮かべるようにしようと思います。

が、そういうことは心の底では思っていないため実際は難しいので、
「ボク日本人だし、カナダ国籍じゃないし、部外者だからどっちでもいいけど、なんでもやりますので言ってくださいね」
という気持ちの「いつまでもお客さん状態作戦」で同じ土俵に上がらないようにしたいと思います(それも日本から来たお金持ち、という設定)。






June 7, 2020

ソーシャル・ディスタンスは和製英語?

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急激な社会の変化でソーシャル・ディスタンスという言葉は日本でももう定着しつつありますが、実は英語のニュース記事などでは「social distance」 という言い方はしていません。

試しに social distance で検索してみると、予測変換で出て来るのは social distancing。
ingがついて「距離」ではなく「距離を取ること」という対策を指しているのです。
ニュース記事内を検索しても、 social distanceという使われ方はしていないと思います。


文法的に言えば distance には「距離」という名詞と「離れる」という動詞があり、動詞の方を動名詞として使って「距離を取る」という行為を指す言葉にしているということになります。

でも当ブログは「“なんちゃって”英会話」なので、誤解を恐れずざっくり個人の見解をお話させて頂くと、「距離そのものより、離れるという行為を強調している」ということです。

もし誰かが近づいて来て、あなたが
「Social distance!」
と言ったら、イメージ的には、あなたは距離にこだわっていて
「それ190センチ!あと10センチ下がって!」
と言っているような印象になると思います。

それがもし
「Social distancing!」
だったら、
「社交は離れて!」
のような、「とにかく下がって」的なニュアンスが伝わると思います。

上手い日本語訳があったらもっと伝わるのに、と思いますが、翻訳は難しいですね。
 
ソーシャル・ディスタンスという言葉が目に入るたびに、こうやって和製英語って作られるのね、という気持ちになります。





 



June 5, 2020

How are you? とか聞く理由(わけ)




うちの犬は、昼間はじゃれて噛みついたりするのですが、夜になると目がトロンとして部屋の片隅に横になりウトウトしだします(なんだか語彙力が無くてすみません)。

そして1日が終わる時、この子にとって今日は良い日だったのかなぁ、今日は楽しかったのかなぁ、と思います。

今は在宅勤務なので家にいるとはいえ、その短い寿命の大半が飼い主を待つ人生、いや、犬生なんて悲しいじゃないですか。

なので遊べるときはなるべく遊んであげて、おやつもいろいろ買ってきてあげるんですけど、How was your day? Did you have fun?と聞いてしまいます。

そこでハッとしました。 

カナダに限らず、英語圏の人はやたら How are you? とか How's your day?とか聞いてきて、なんなら1時間前に会っても How are you? と聞いてくるので、「さっき言ったやん」とか思うのですが、これって

「人生を無駄にしないで生きてる?楽しんでる?大丈夫?」

っていう確認なんじゃないかなと思ったのです。

どこかで「多民族で狩猟民族で銃社会だから会話を始めるまえにお互い機嫌が悪くないことを確認し合っている」というようなことを目にしましたが、その説よりも

「お互い悔いのない人生にしようぜ」

という意味で確認しあってる、ということにしておこうと思います。






May 31, 2020

これって英語で何て言うの?は答えがない場合もある

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英語学習に関する質問は、どんな質問でも頂くと嬉しいです。
いつもありがとうございます。

割と多く頂くのが
「_____て英語で何て言うの?」
というご質問。





たとえば
など。





実は日本での生活や風習に基づく表現に関してだったりすると、回答が

「無し」
(英語ではそもそもそんなこと言わない)

の場合があります。




例えば男の子と違う女の子って「好き」と「嫌い」だけで「普通」が無いってクリィミーマミも言うじゃないですか(本当よ)。



あ、例えを間違えました。別の例えを。



英語圏では、誰かがくしゃみをすると
「Bless you!」
と言ってあげるのですが(参考:Wikipedia Response to sneezing)、
日本語は何も言いませんよね。

(強いて言うなら「お大事に」?)


上の3つの表現、
  • 「いただきます」
  • 「お疲れ様でした」
  • 「お先に失礼します」
で言うと、記事内では敢えて代替えとしてのフレーズをご紹介しましたが、実際のところこれらを英語で何と言うか聞かれたら
  • 「該当なし」
が適切な回答かと思われます。





体に染みついているぐらい当たり前に使う表現の場合、どうも言わないと気持ち悪いという人もいるかもしれません。

大昔、ニュージーランドでワーキングホリデー中に知り合った、同じ語学学校のクラスメイトだった日本人の女の子が、

「ホームステイ先でも『いただきます』だけは絶対言うようにしているの。だって気に入っている言葉だから。」

と言っていましたが、彼女はどうしても日本語で「いただきます」を言わないと気が済まなかったのでしょう。手を洗わないまま料理をすると気持ち悪いとか、歯を磨かないまま寝るのは耐えられないといったレベルで。もしくはそれを言わないと呪われるとさえ思ってしまうような強迫観念だったのかもしれません。

ホストファミリーからしてみれば、日本人留学生が必ず食事の前に「itadakimasu」と言っていることは奇妙に映っていたかもしれません。必ずしも悪く受け取っていたとは思いませんが、きっと「アーメン」のような、宗教的な何かと思っていたかもしれません。

なぜなら該当する言葉が英語には無いからです。

疑問に思ったことの答えが無いとそこで行き詰ってしまうかもしれませんが、
「該当なし!ハイ次!」
あまり悩まないことも英語学習には必要かもしれません。









May 30, 2020

カナダでは「前にも教えたよね」は禁句

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Twitterで定期的に出て来る話題、「前にも教えたよね」。

先輩が「前にも教えたよね」と言ってしまうと、新人にとって質問しづらい環境になり、きちんと覚えられない、というもの。

カナダでこれをやったら、いじめ認定です。
今の時代は、「前にも教えたよね」はそろそろ禁区…いや、禁句。

日本では年齢や入社時期による上下関係が厳しいですが、カナダでは同じ役職なら入社時期に関係なく同じ立場になります。ヘッドハンティングでやってきた社長は新人でも権限があるというのと同じです。

それと日本ほど細かいレベルで敬語が使い分けされていないので、入社時期ぐらいでは目上・目下の差は生まれません。

最初から出来る人などいないのだから何度でも教える、質問しやすい環境を作る、新人が覚えないのは教え方が悪いから…みたいなことをよく言われます、うちの職場では。






でもねぇ…。

僕(英語を母国語としない日本人)が3か月で覚えたことを、カナダ生まれカナダ育ち(英語の州)の同種の職歴が僕より長い人が2年経っても覚えてないのは教え方のせいじゃないと思う…。

エクセルの基本を教えるのは僕の仕事じゃないし(採用の条件なはず…)、英文メールの書き方なんて一字一句聞いてこないでよ…あなたネイティブでしょ…(しかも年上)。

なのに言葉は達者だから(英語のネイティブ)仕事から逃げるのは問題なし(だから実践できずにいつまでも覚えられない)。

そして年配特有の図々しさ。いや、僕も年配と呼ばれる世代になったけど、日本人特有の協調性や空気を読む能力はある。図々しさに加え個人主義+プライベート最優先の「カナダらしさ」もあって、前に教えたことは無かったことになってる…。

「私は visual learner (絵や図など視覚で覚えるタイプの人)だから」
と言って教えてる間にも中断させられこちらの業務がまったくできないほど時間を取ってメモをするので
「この間メモしてましたよ。『返品の仕方』のページに書いてました。」 
と自分のメモを見返しするように言っても、自分で書いたことを覚えていないという…。



やっぱり同僚、しかも日本人に指導されるのは気に入らないようで、上司には僕の教え方が悪い、というように伝わっています、ハイ。給料変わらないからどうでもいい。

僕は昭和生まれで日本の会社での勤務経験も長いので(昭和時代はまだ学生でしたが)、やっぱり昔の気合・根性的なノリで「前にも教えたよね」とつい言ってしまうのですが、なんだか悪者になってます。




まとめ:

僕がカナダで同僚に仕事を教えるときには、判で押したように答えることしました。
幸い今は在宅勤務でチャットで質問されることが多いので、前回の質問された時のをコピペ


でもね…。

学校の試験もそうだけど、

  1. 問題に出くわす
  2. あれ?と悩む
  3. 一生懸命思い出す
  4. 頑張って答えてみる
  5. 答え合わせをする
  6. 納得する

の一連の流れが知識の習得には大切で、問題用紙と回答用紙を一緒に渡しちゃったら何も覚えないと思うんだよねぇ…。


先輩:前にも教えたよね?
新人:(は!これは忘れちゃいけないヤツなのか!)
先輩:先週お客様に聞かれたでしょ!
新人:先週…ですか?
先輩:そう!ヒントはニシンの骨!
新人:ああ!ヘリンボーンですね!

みたいな、ハッとしてGood!みたいな流れで記憶って定着すると思うの…。


…ってこれどんな研修よw




May 25, 2020

さやえんどうは英語で


出オチ?



さやえんどう、は英語で何て言うか知っていますか?
僕は実際に店頭で見るまで知りませんでした(笑)。

正解は、snow peas です。



上記の写真のは、通常約400円のところ半額の約200円でした。
普段自炊をしないので高いんだか安いんだかわかりません。
しかも調理方法がわからないので検索しまくりです。
とりあえず茹でてスープに入れています。



これはアメリカ産のようです(そう書いてあった)。
(そう言えば「favorite」にUがありませんね)

カナダは農産物は自国、主に州内で取れたのものが多くスーパーに並んでいますが、このようにアメリカ産のものがしれっと並んでいたりもします。



今日は
さやえんどう=snow peas
というお話でした!